おしゃべりきものゴコロ。
2019/05/24
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一色采子さん「手持ちのきものが蘇る、買い足し術」4 - 夏のきものの楽しみ方

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世界文化社から出版された『母のタンス、娘のセンス 一色采子のきものスタイルBOOK』。女優・一色采子さんと『家庭画報特選 きものSalon』編集長・古谷尚子さんをお招きした対談企画最後のテーマは、これから楽しみたい夏きものについて。年々暑くなる夏でもきもので涼やかに過ごす、大人の夏きものの楽しみ方について伺いました。

 

第4回「夏きものの楽しみ方」

古谷:最近は異常気象もあって5月でもとても暑く、袷を着るのか単衣を着るのか、みなさん悩みの多い季節です。一色さんはこれからの季節、きものはどうしていますか?

一色:5月はとっても暑いですよね。それでも、私は季節を纏うのがきものの醍醐味だと思っているので、暦通り衣替えをするのが楽しみ。なので、5月31日まで「暑〜い」と言いながら袷を着て、6月1日から「単衣になった〜」というのが……私にとっての歳時記です。ただね、5月は暑いです(笑)。

古谷:やせ我慢も楽しむみたいな感じですね。衿など見えるところだけは季節に合わせて、襦袢や下着など見えないところだけは夏物にするとか調整もできますよね。

一色:私は見えないところもやせ我慢して楽しんでいます。でも、一年中単衣でいる人や、すこし前倒しをしてきものを着るのもいいと思います。「何月から何月までは袷じゃないとだめよ」と言ったら、きものを着るのが億劫になってしまいますから。

古谷:盛夏になるとどんなきものをお召しになるんですか?

一色:夏は汗をかくので、多少水を通しても大丈夫な織物のきものや、ゆかたを着ますね。

古谷:縮とか麻のきものってことですね?ただ我々のような妙齢になると、ゆかたをどう着ればよいのかと……。

一色:やっぱり大人のゆかたは藍ですよね。あとは“ゆかた代わり”になる小千谷縮といった夏きものや絹紅梅は素敵。

古谷:歳を重ねると、なかなかコーマ地のゆかたで外出できない感じになりますよね。

一色:やっぱり、ゆかたは“浴衣(よくい)”と書いて“ゆかた”ですから。ゆかたで歌舞伎座に来たら、昔の方々なら「バスローブで来てる!」って驚いちゃいますね。

古谷:きもの警察出てきちゃいますね(笑)。

一色:出てくる、出てくる(笑)。でも、それも「ゆかたはダメよ」って否定してきものを着なくなるよりはいいと思います。それできものを着る人が増えるならいいいかなと。ただ、きもののことを知っていくうちに「ゆかたで歌舞伎座に行くのは、場にそぐわない」と分かるはず。なので、特に大人はゆかた代わりになる縮や麻のきもの、絹紅梅などが素敵かなと思いますね。≈

『母のタンス、娘のセンス』より

古谷:最近は『きものSalon』でも、“お出かけゆかた”を扱うことがあるのですが、その定義は2つあって「足袋を履くこと」と「衿をつけること」。そうすれば歌舞伎座やホテルに行ってもいいですよと。絹紅梅なら名古屋帯を締めて、きもの感覚に近いですよね。

一色:そうそう、足袋は履いてほしいですね。

古谷:では最後に、夏のきものの大命題、とにかく暑いこの季節を乗り越える着付けの工夫はありますか?

一色:いかに涼しく着るかは大命題ですよね。私は紐を一本でも少なくして着たいので、長襦袢に伊達締め、きもので腰紐を一本使った後には、コーリンベルトを2本使うだけです。

古谷:コーリンベルトの2本使いとは!!新しい方法かも。

一色:そうなんです!コーリンベルトを2本使うんですけど、もたつきなく、シワもなく、補正もいらずに涼しく着ることができるんです!

古谷:面白い!補正をなるべく少なく、涼しく着る……この本が出るときに話してくださっていたらよかったのに(笑)

一色:あら、そういえば忘れてました(笑)。目からウロコでしょ?1年中そうして着ていますが、特に夏にはもってこいの着付け術です!ぜひ試してみてくださいね。

 

今回で、女優 一色采子さんとのきもの談は終了です。

 

今回の対談に関してのご意見・ご質問をお待ちしております。ぜひコメント欄からご投稿ください。

『母のタンス、娘のセンス』
<目次>

  1. 母譲りのアイテムをとことん着こなす
    • 母のタンスの渋味きもの着こなし術
    • 母のタンスのレトロ晴れ着の着こなし術
    • 母のタンスの個性派帯の着こなし術
  2. 娘のセンスで綴るきものダイアリー
  3. 娘のセンス、アイデア集/福島県二本松市の“私的”プチ観光ガイド
 

■定価:1,600円+税
■刊行:株式会社世界文化社


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古谷 尚子
Naoko Furuya

『家庭画報特選 きものSalon』編集長

1988年株式会社世界文化社入社。Men’sEx編集部でメンズファッションを担当後、書籍編集部でカリスマ美容家IKKOさんの単行本を3冊手がけ、いずれもベストセラーに。『MISS Wedding』『NEXTWEEKEND』の編集長を歴任。現在『きものSalon』の公式通販サイト「和美人百貨店」のプロデュースとバイヤーも兼務するマルチエディター。

一色 采子
Saiko Isshiki

女優

東京都出身。画家の大山忠作を父にもち、幼い頃からさまざまな芸事に触れて育つ。特技は日本舞踊と鼓、三味線、長唄。日本舞踊では坂東流名取として坂東晃祿の名を、鼓では藤舎彩子の名をもつ。主な出演舞台は、「三文オペラ マック・ザ・ナイフ」「リア王」「有頂天団地」「マクベス」「銀座復興」、踊りの才能を生かした『錦絵夏すがた』『風流 吹きよせ踊り』など。また、映像作品への出演も多く、連続テレビ小説「ノンちゃんの夢」、「凛凛と」「あぐり」「あぶない刑事」「相棒」「北アルプス山岳救助隊・紫門一鬼」など。

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