歯車族バトン
2018/04/12
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ダイニングイノベーション西山「決断と挑戦から見えたこととは?」3- シーンに合わせた時計で自己主張する

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第3回「シーンに合わせた時計で自己主張する」

広田: よい時計を持つ、あるいは好きな時計でもいいんですけど、その意味って何だと思いますか。

西山: 自分のセンスというか主張かな。今は携帯があるから時計をつける必要もありません。それでも何でするのかといったら、やっぱりアクセサリー的な要素であり、そのシーンにどういう時計をするかで相手に思いを伝える。そこに僕のスタイルであり、主張があります。

広田: つまり自分がこういう人間なんだということをアピールするのではなく、このシチュエーションだからこの形できましたよというのを見せる。

リシャ―ル・ミル「RM016」。ブランド初の極薄ムーブメントを稀少な角形ケースに収める。

西山: そうですね。逆に相手に対しても同じように見ますね。今日はどういう服で来たとか、このシーンでこういう時計つけてきたんだとか。

広田: それこそセンスだと思うんですけど、それは生来のものですか。それとも磨いて得られるものだと思いますか。

西山: 磨けるんじゃないかなと思いますし、僕だったら店作りを通して学ぶこともあります。ダイニング イノベーションは、多店舗で幅広いお客様に向けた事業ですが、それとは別に僕が好きなことをやろうという会社もあります。それは、すべての事業で自分がやりたいことをやったら、儲からなくなっちゃうから。たくさんの人に喜んでもらう事業と、ごく一部の尖った人に喜んでもらえる事業は違うんです。そこは分けていますね。でもどっちもやりたい。楽しさが違うので。

広田: そのバランスがあるのかも知れませんね、センスって。時計を含めて愛用品の選び方についてお聞かせいただけますか。

西山: それもシーンに合うかどうかですね。自分のライフスタイルやシーンに合うものを選んだ結果が自分らしさということ。

広田: 考えてみれば、シーンって外食産業ではすごく大事だと思います。パッケージングというかな。その空間に身を置いた自分や、こういうレストランで食べている自分をイメージできるか。

西山: そうですね。レストランを考える時は、まず使われ方を考えます。家族、カップル、女性グループ、宴会、男性サラリーマン、そういう人達にどういうシーンで選ばれ、使ってもらえる店にしたいか。お客様が座っている姿を思い浮かべながら考えます。時計も同じで、こんな時につけていたら格好いいだろうなとかそんな感じでしょうか。

広田: 時計も、まず自分の身を置いてみて、その中で似合うもの、外れないものを選んでいる。だから間違いがないんですね。

 

次回は、歯車族、西山知義のビジネスも時計も気張らないをご紹介いたします。

第1回

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広田雅将さん

広田 雅将
Masayuki Hirota

時計ジャーナリスト・時計専門誌『Chronos日本版』編集長

1974年大阪府生まれ。会社員を経て、時計専門誌クロノス日本版編集長。国内外の時計賞で審査員を務める。監修に『100万円以上の腕時計を買う男ってバカなの?』『続・100万円以上の腕時計を買う男ってバカなの?』(東京カレンダー刊)が、共著に『ジャパン・メイド トゥールビヨン』(日刊工業新聞刊)『アイコニックピースの肖像 名機30』などがある。時計界では“博士”の愛称で親しまれており、時計に関する知識は業界でもトップクラス。英国時計学会会員。

西山知義さん

西山 知義
Tomoyoshi Nishiyama

ダイニングイノベーション代表取締役会長

1966年、東京都生まれ。不動産会社を経営する父と母、弟の4人家族に育つ。 小学生時代は野球、中学ではバスケット、高校はアメフトとスポーツに打ち込む。 大学に進学するも起業するなら早い方がよいと1年で中退。
不動産会社勤務を経て、不動産会社を設立。 その後1996年「牛角」1号店を東京・三軒茶屋にオープン。 当時の焼肉店にはない「安くて おいしく、オシャレな焼肉屋」というコンセプトで、わずか3年間で100店舗にまで拡大。2000年にはレインズインターナショナルを株式上場。
その後レッドロブスタージャパンの買収、しゃぶしゃぶ「温野菜」、居酒屋「土間土間」などを経営し、海外にも進出。 7年間で1000店舗の外食チェーンを築き、世界最速記録を樹立。
その後、小売事業にも参画し、2004年にコンビニエンスストアの㈱am/pmジャパン、高級スーパーマーケットの㈱成城石井を買収。 若干39歳でグループ総店舗数2,300店舗、総売上3,500億円までのグループを築く。 2012年にレックス ホールディングスを譲渡し、新たなステージを世界に広げ「日本の食文化を世界に」をミッションに掲げ、ダイニング イノベーションを設立。現在に至る。

第1回

今回の対談場所

TOKYO whiskey Laboratory
2016年に表参道に誕生した、大人のための、大人が集えるウイスキーバーラウンジ。洗練されたデザインの店内には約1300種のウイスキーが、まるで絵画のように並んでいます。海外の雑誌にも紹介されたこともあり、外国人も多く訪れているといいます。

東京都港区南青山5-5-24 南青山サンタキアラ教会2階
TEL:03-6434-1163
WEB:http://tokyo-whisky-library.com
営業時間:月~金曜 18:00~27:00(26:00L.O.)
土曜 15:00~27:00(26:00L.O.) 日・祝日 15:00~24:00(23:00L.O.)
※祝日中日は土曜日と同じ営業時間です。

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