いつかは手にしたい、心惹かれているウオッチメーカーはいますか?
目を奪われる時計が持つ、緻密さとこだわり、伝統と革新という神秘的な美は、
ウオッチメーカーである時計職人たちが生み出す、究極の1本。
ウオッチメーカーの魅力やそこから生まれた物語についてお聞かせください。
S.Kさんのストーリー:
時計を芸術品として昇華させる天才時計師
この話題に触れるのなら、絶対外せない人物が一人います。それは「ダニエル・ロート」です。
ブレゲ社の再興の中心人物であり、「ブレゲの再来」とまで言われた天才時計師。
高い名声を手に入れ、自身のブランドを立ち上げ、成功の一途を辿っていた氏。
しかし、経営者として成功を収める代わりに、時計製作現場から離れていく事に疑問を覚え、「生涯一時計師」という氏の信念に基づき、その地位や名声を手放してしまいます。
その後、新たに「ジャン・ダニエル・二コラ」というブランドを立ち上げ、再び独立時計師に戻ったという異色の経歴の持ち主。このブランドの名前は、自身と息子、妻の名前からとっています。
氏の時計作りの特徴は「手作業」であること。19世紀から続く時計師の技法を受け継ぎ、研磨や切削・精度を司るような大事な部品の加工などは、ミクロの世界の緻密さと正確性が求められ、気の遠くなるような時間を費やす作業です。これら全てを氏は手作業で行います。
もちろん、すべて手作業で行う時計がベストという訳ではないと思います。機械を導入した方が均一化した高い技術レベルで、安定した高い精度が出せるし、アフターメンテナンスを考えてもそのほうが良い。
しかし、すべて手作業であることは「時計師の腕」に時計の完成度がかかってきます。さらに言えば、ダニエル・ロートはその機械の技術力を超え、時計を芸術品として昇華させる、まさに「神の手」を持っているのです。そこに至極の価値を感じる時計愛好家がいるのは当然のこと。そして確たる私もその一人です。
ウオッチメーカー:ダニエル・ロート
みなさんが心惹かれるウオッチメーカーはありますか?時計の美しさやゴージャスさ、また心惹かれるストーリーなどがありましたら、ぜひ教えてください。
(WWG編集部)